「夜光貝と奄美の海のこと」

1,夜光貝を育む美しい海

夜光貝(ヤコウガイ)は、日本国内では奄美群島や沖縄を中心とする南方の限られた海にしか生息していません。世界的にも大変貴重な貝だと言えます。

奄美群島では古くから螺鈿細工の材料として使用され、価値の高い交易品として日本本土に献上されていました。装飾品として奄美の歴史を刻んできた「夜光貝の魅力」と共に、「貝を育む美しい海」を知ってもらいたいと願いながらジュエリー制作を行っています。

2,貝は生き物。すべてが一点ものです。


夜光貝を削っていくと、褐色層、ターコイズブルーの緑層、白層(石灰層)が現れ、さらに磨き上げるとピカピカと輝く真珠層が現れます。層の重なり方や模様は個体によって異なり、同じものは二つとありません。また、それぞれの貝の個性が輝くようにと切り出し方を変えているため、マーリエカイのジュエリーはすべて一点ものなのです。

薬剤や塗料などは使わず、手作業で磨き上げていますので、安心して身に付けていただけます。





3,海とともに生きる人々の暮らしがあります。

奄美群島の南に位置する沖永良部島は、美しいサンゴ礁の海に囲まれた小さな島です。地底には200もの鍾乳洞が広がり、神秘的な洞窟を探検するケイビングが有名です。

島の飲食店では近海で獲れる新鮮な夜光貝の刺身などを食べることができますが、夜光貝は禁漁期間が設けられていて必要以上に獲ることは許されていません。美しい海と共存するために、島の人たちはルールを守りながらその恵みをいただいているのです。